第1話
時は15世紀。
第三皇子のフィは雪道を歩いていた。やっとの思いで宮殿にたどり着いたころ、宮殿では次男のガンが重臣の娘であるチャヒョンと言い争いをしていた。
チャヒョンは政略結婚をさせられそうになっており、誰とも結婚したくないとガンに訴えていた。するとガンは「ならば俺と結婚しろ」と圧力をかける。
そんな中、フィとガンの兄でもある王・文宗が危篤に陥った。
ガンはこれを好機と、次期王の座を狙い、遺言を受け取るためすぐさま危篤の王の元へ向かう。
しかし、そこには数年ぶりに姿を現し、遺言をすでに受け取り王を看取ったフィの姿があった。
兄弟の再会を喜ぶフィと、フィへの憎しみに満ち溢れるガン。
手始めの仕返しとして、フィが昔から恋い焦がれていたチャヒョンが結婚することをフィに伝える。
焦ってチャヒョンに会いにいくフィ。
ガンの思惑は外れ、チャヒョンとフィは互いの愛を確かめ合うこととなる。
時は過去に遡り、フィとガンの幼少期。
ガンは王宮で危険人物とされ、王宮から追放されてしまう。
王族にも関わらずそのような不遇を受け、不満を募らせながら育ったガンは、のちに半ば強引に王宮へ戻る。
そしてなんの不自由もなく育てられた弟フィを見て、復讐心を燃やすようになる。
第2話
両班の美しい娘チャヒョンは花嫁修行に飽き、抜け出していた。
絵が趣味だった彼女は染料屋に足を運ぶが、不注意で青い染料を落として、店主に因縁を付けられてしまう。
そんなトラブルを救ってくれたのは、通りすがりのフィだった。
第3話
相変わらず花嫁修行から逃げ回り、武芸大会をこっそり見に来ていたチャヒョンは、実の兄に正体がバレて慌てて逃げる。逃げた先は、フィの控え室だった。
大会で怪我をしていたフィを発見し、心配するチャヒョンだったが、無断で部屋に入り女のくせに無礼だと侮辱される。
怒ったチャヒョンはフィに平手打ちするも、怪我の手当てを丁寧にこなし、無言で去る。
チャヒョンの存在が気になったフィは彼女のことを部下に調べさせ、両班の娘だと知る。
その後チャヒョンの家で行われた武芸大会で、2人は4度目の再開を果たす。
そんな中進んでいたガンとナギョムの政略結婚。
結婚相手の顔を知らなかったナギョムは親友であるチャヒョンに、ガンの顔を見ておきたいと、呼び出しの手伝いを依頼する。
ジャヒョンはナギョムのために呼び出しを実行するが、王族を呼び出すとは何事かとガンに激怒される。
そこで、許されたければ俺と結婚しろと迫られるのだった。
第4話
宮殿では新たに王子が生まれ、玉座を狙うガン以外からは祝福の声が上がっていた。
一方チャヒョンは先日のガンとの話を振り返り、もうすぐナギョムと結婚するガンと一緒にいたことを誰かに見られたのではと心配していた。
同時にチャヒョンはフィと距離を縮めはじめ、仲良くなるにつれ二人はお互いに恋心を抱くようになる。
数日後、船に乗っていたチャヒョンは再度ガンから結婚を迫られ、断るも聞き入れてもらえず、否定の意思を込め海に飛び込む。
それを目の前で見たガンは、自分ではなくフィが選ばれたことへの憎しみをさらに強くしていく。
第5話
海でチャヒョンを助けたのはまたしてもフィだった。
その後ガンとフィはチャヒョンを巡り言い争いをする。
諦めようとしないガンだったが、ひとまずはと予定通りナギョムとの結婚を進める。
式に招かれたチャヒョンはそこで初めてフィとガンが兄弟だということを知り、フィに騙されていたと感じ喧嘩をする。
しかし、チャヒョンを諦めきれないフィは彼女の家で劇を披露し、愛の告白をする。
第6話
王である文宗が倒れ、王室は早急に次期王を見定める必要があった。
ガンはチャンスとばかりに暗躍するが、大妃はフィこそが王の素質の持ち主だと伝達する。
そして、チャヒョンとの結婚を考えていたフィ。それを聞いた大妃はチャヒョンと対面する機会を設けたが、結果チャヒョンが妃にふさわしいと判断する。
一方、ガンの妻でありチャヒョンの親友であるナギョムは、自らも王妃の座を狙っていた。
しかしチャヒョンが大妃から高評価を受けたことを知り、チャヒョンを罵倒する。
第7話
大妃から王となることを期待されたフィだったが、王の座を自分が継ぐことを決めるより先に、勃発している国間の争いを鎮めるために戦地へと赴くことに。
そんなフィを心配し、陣営に潜り込むチャヒョン。
極寒の地での戦に戦意喪失しているフィの前に現れ、フィを驚かせる。
国のため戦っているフィとは真逆に、玉座を奪うことしか考えていないガンは、あらゆる手を使いフィを貶めようとする。
ガンと共に嫉妬の炎を燃やすナギョムも、かつては親友であったチャヒョンを罵倒する。
第8話
フィは敵陣で囚われの身となる。
その報告を受けたガンは仲間のヤンアン大君と共に、戦でフィが死亡したので自らが争いを落ち着かせたと嘘の報告をする。
それを聞いたものの、信じられないチャヒョン。
ガンはそんな彼女を見て、フィを忘れ自分とともに歩むようにとささやきかける。
一方捕虜として逃げ延びたフィは、全てがガンの策略だということを知る。
第9話
脱出を試みたフィだったが、失敗。
それから数年が経ち、体調を崩したままの文宗に代わり、王権は文宗の息子に渡されることが検討されていた。
しかし、幼いゆえに王権を任せることはできないという声が上がる。
その裏ではガンが四方八方に手を回していた。
そんな中、いまだにフィを想うチャヒョン。
その希望が通じ、脱出に成功し王宮に戻ったフィ。
大妃はフィの姿を見て涙し、フィを文宗の死の間際に立ち合わせる。
フィは文宗から「ガンから息子を守ってくれ」と遺言として頼まれ、ガンのクーデターを阻止すべく立ち上がる。
第10話
死んだことにしたはずのフィと再会したガン。
焦りからか、早々にその攻撃的な姿勢をあらわにする。
大妃はガンを政権中枢から外し、フィをもっとも重要な地位である軍事大臣に任命する。
力を失い、表ではフィに対し何もできなくなったガンだったが、さらに裏で計画を練る。
やっとのことで婚礼の日までこぎつけたチャヒョンとフィ。
式には大妃や重臣たちが集まり、厳かな空気で行われようとしていた。しかしそこで、ガンの計画が動き出す・・・。
第11話
婚礼の場にガンが差し向けた刺客が現れる。
王位についた文宗の息子をなんとか逃し、その場を収めたフィ。
しかし、捕らえた刺客の一人から首謀者はフィだと証言されてしまう。
フィを謀反人として捕らえ、チャヒョンと引き裂くことを目論んでいたガンは、その計画通りに物事が進んでいることに笑みを浮かべる。
風向きが変わるのをただ待つことしかできないフィだった。
第12話
フィを殺さないで欲しいとガンに懇願するチャヒョンだったが、条件として妻になることを提示される。
チャヒョンに激しい執着を見せるガンをみて、さらに嫉妬するナギョム。
その頃王宮ではフィを裏切り者として処刑することを求める声が上がっていた。
大妃はそれを受け、フィを死刑ではなく流刑にするに留まる。
第13話
ガンの策略により流刑の身となったフィ。
チャヒョンはフィを追うべく、カモフラージュのためガンの元へと向かう影武者をたて、船に乗り込んだ。
流刑地ではフィが脱出を試み成功したが、チャヒョンを追ってきたガンたちに崖へ追い詰められる。
矢を受けたフィは崖から転落し、チャヒョンに会えないまま、海にのまれてしまう。
フィが転落したことを確認したガンはついにフィが死んだと安堵する。
王宮に戻りそれを報告し、ついに玉座についてしまったのであった。
第14話
フィが死に、否が応でもチャヒョンを嫁がせようとするガン。
チャヒョンはそれを受け入れることにする。
大人しく嫁いだふりをし、ガンを暗殺するためだった。
しかし、毒殺計画は失敗し、チャヒョンはナギョムからひどい拷問を受ける。
その頃フィはとある将軍に助けられ、生き延びていた。
気力を充分に蓄えたフィはついに王宮に戻ることを決意するが、いざ戻るとそこには玉座に座るガンの姿と、側室となったとされたチャヒョンの噂がはびこっていた。
一方、尼寺行きを大妃より言い渡されたチャヒョンは賊に襲われそうになる。
そんな彼女を助けたのはまたしてもフィであった。
第15話
フィが生きていることを知り、安堵と共にまた標的にされてしまうのではとさらなる不安に駆られるチャヒョン。
自分のせいでフィを危険な目に遭わせたくないと、尼寺で生き抜くことを決心し武術を習い始める。
その頃王宮では着実に権力を握ろうと画策しているガン。
全ての人が認める王になるには、その座をいまだに脅かす文宗の息子の端宗を始末する他ないと考えていた。
ガンは自らに毒を盛り、手下たちに端宗が関与していたと報告をさせ、端宗を失脚させることに成功する。
第16話
端宗を失脚させたことによりさらに世間の目はガンに厳しく当たる。
精神的も余裕を失くしつつあったガンは、食事の最中にかゆみに襲われるなどのストレスに見舞われる。
その状態を知ったフィはチャンスと捉え、ガンの手下たちが食事に毒を盛ったと噂を流し仲間割れさせようと試みる。
第17話
かつてガンと手を組み自分を殺そうとしていた敵国と、フィは取引に向かう。
農耕の知恵を授ける代わりに、自分と手を組みガンを追放するため過去の証拠を渡すように提案するフィ。
無事証拠を受けとったフィは、やっとガンを追い詰める切り札を手にすることができた。
第18話
ガンは自らの手下を処刑する。
それを受け、王宮内でもガンに対する不信感は強まる。
そんな中、フィは自分が生きているという噂を世に流し、王であるガンを失脚させるよう求める世間の声を強める。
チャヒョンはフィのために大妃に会い、フィが無事であることを伝え、後ろ盾となってもらえるよう説得する。
玉座もチャヒョンも諦めようとしないガンをよそに、フィとチャヒョンはやっと婚姻を結ぶ。
第19話
ガンを討ち取ろうと道中を狙うフィだが、計画がバレていた。
王宮に残るチャヒョンを捕らえるガン。再度結婚を迫るが、フィと結婚したチャヒョンは強気に断る。
これ以上迫る価値がないと判断したガンはチャヒョンを殺そうとする。
チャヒョンを助けに戻ったフィと、ガンの直接対決が始まる。
第20話
フィとの戦いに敗れ、廃位され投獄されたガン。
しかし、ガンはフィとの最終対決に向けて水面下で動いていた。
妻ナギョムを王宮から脱出させたあと、フィに直接戦いを挑んだガン。
ナギョムはガンの子供を宿しており、彼が帰るのを待つが、そのかすかな希望はあえなく絶えることになる。
戦いに勝ったのはフィだった。
間も無く息を引き取ったガン。
そしてフィはやっと平穏な時をチャヒョンと共に取り戻すのだった。