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1話
ホン・サムノムは街で評判の恋愛小説家であり、恋愛相談なども行なっている。
わけあって小さいころから男性の格好をしている女の子で、養父の薬代のために、借金を抱えている。
一方、王の息子でありながらも「クソ宮殿」とあだ名をつけられるほどの問題児の世子イ・ヨンは、妹のミョンウン王女の元へ来た恋文を見て憤慨し、こらしめてやろうと差出人に会いに行く。
すると、そこには差出人の身代わりとしてサムノムが来ていた。
浮世離れした言動をする世子を「花若様」と名付けてからかうサムノムだが、名前や身分を調べるため家を案内しろと言われてしまう。
どこまでもついてくる「花若様」をまこうとするが・・・。
2話
数日後、借金のカタに内官の試験を受けることになり、参内したサムノムは、「花若様」と再会する。
サムノムは女性であることがばれたら大変だと試験に受からないようにとするのだが、「花若様」は面白がって解答を手助けし、合格に導いてしまう。
そのころ王妃が懐妊したとの知らせが宮中に流れる。
王妃の実家で行われる宴の手伝いに行かされたサムノムは、問題を起こすことが多いことでサムノムを疎ましく思っていたソン内官に、山鳥を捕まえてくるという一番やっかいな仕事を任される。
逃げた一羽を追いかけて屋根の上から足を滑らせてしまったところ、そこに先日追っ手から助けてくれたキム・ユンソンが現れ、助けてくれる。
しかし、ユンソンはサムノムの体つきから女性であることをわかっていたので、なぜ男性しかなれない内官の格好をしているのかと不思議に思う。
3話
いよいよ新人内官の試験も大詰め。
最後の3問目は王族からの出題で、サムノムは同期が引き当てた問題が恋愛問題だったため、代わりに回答してやる。
実は、それは世子の妹ミョンウン王女が出した問題で、サムノムが代筆した恋文の筆跡と同じであることに気づいてしまう。
牢屋にサムノムを呼び出し、激高した王女は刀を突き付けるが、そこへ「花若様」が来て助けてくれる。
サムノムは代筆したことを詫びつつ、書いてあることは差出人の本当の気持ちで、そこに偽りはないことを伝える。
今度こそ確実に不合格になろうと画策したサムノムは白紙の答案用紙を提出するが、出題者である世子は、その前の酒席で本人の口から答えは直接聞いたからと合格させる。
試験に合格してしまったサムノムは、王の側室である淑儀の担当になり、王に宛てた手紙を渡してくるよう頼まれる。
4話
このころの朝廷は一官僚であり、王妃の実父である領議政が牛耳っていた。
王が何を言っても退け、自分のやりたいように国を動かしていた。
それに対抗するため、王は世子に代理執政を命じるが、領議政たちは清国の承認が必要だろうと言い出し、これに世子も同意する。
実はまもなく王の誕生の宴を行う予定だったので、そこに来る清国の使節団に承認を頼むということで意見は一致する。
頼まれた本を返しに東宮殿の書庫に行ったサムノムは、勝手に入ると世子に叱られると先輩内官から忠告される。
そこで「花若様」を見つけ、怒られるからと連れ出そうとするが、「花若様」が世子本人であることを知る。
その後、東宮殿の担当にされてしまったサムノムは、友と思っていた世子とどう接していいのか悩んでしまう。
そんなサムノムを見た世子は、二人きりのときは今までどおり友として接してほしいと頼むのだった。
5話
王の誕生の宴を任された世子は、メインイベントである妓生の舞の練習にサムノムを付き合わせ、細かく記録するよう命じる。
父である領議政の力になるために、世子の代理執政を阻もうとする王妃は、舞の中心となる妓生を逃がす。
それを知ったサムノムは妓生を探すが見つけられず、世子のためにも宴を失敗させてはならないと、内緒で自分が代わりに舞う。
世子はその踊り子の舞の美しさに目を奪われる。
王妃から宴を失敗させると聞かされていた領議政は、滞りなく宴が進んでいくことに驚き、さらに世子が用意した祝辞を読んで、王への忠誠を誓わせられてしまうのであった。
宴の終了後、中心で舞った踊り子を探す世子だが、正体がばれることを恐れたサムノムはユンソンに匿われていたため、見つけることができなかった。
ユンソンは、助けた代わりに間近に迫った風燈祭の日に会ってくれとサムノムに言う。
6話
休暇をもらったサムノムが風燈祭に行ってユンソンが来るのを待っていると、世子が来て一緒に風燈祭を回ることになる。
途中世子は少女から風燈を買い、二人は一つの風燈にそれぞれの願い事を書いて飛ばす。
遅れてユンソンが来て、約束通り一緒に回ろうとサムノムを掴もうとするが、世子はユンソンの手を振り払って拒む。
サムノムに先日の踊り子の影を重ね合わせていた世子は、サムノムをそばに置きたいと思っていたのだ。
そこに通りかかった妓生たちと盛り上がる姿を見た世子は、サムノムは男なのだと思い直し、怒って帰っていく。
宴の日、サムノムが踊り子の姿に着替えるところを偶然見かけたマ内官は、清国の太監が踊り子を気に入ったことを知り、サムノムを差し出す。
サムノムの危機を知った世子が助けに行くが、国交問題を持ち出され、サムノムは牢に入れられてしまう。
7話
清国の太監に連れて行かれるサムノムを、世子たちが助けることができ、無事宮中へ帰っていく。
帰るとき、世子に「そばにいろ」と言われたサムノムは、その言葉が気になってしまう。
世子がサムノムを助けたという話を聞いた王妃は、世子はいつからそんなに臣下思いになったのかと面白がる。
世子のことが気になりだした礼曹判書の娘ハヨンは、何かと用事をつけて参内し、世子に会いに来る。
二人が談笑しているところをたまたま見かけたサムノムは、自分の立場を想い、寂しくなってしまう。
思い悩んだサムノムが木の下で休んでいると、ユンソンが来て、先日買ったかわいいチマチョゴリを渡される。
それは想い人のために買った服だと知っていたサムノムは驚くが、これからは女性として生きてほしいと言われてしまう。
ある日、サムノムは、マ内官と女官ウォノの許されない恋愛を偶然知ってしまう。
酒に酔ったマ内官は夜女官たちの部屋の前で、大声で心に秘めた思いを叫びだす。
それを見ていたサムノムは、二人の恋愛を応援する。
8話
意を決して、サムノムへの想いをしたためた手紙を手にチャヒョン堂に来た世子は、チマチョゴリを来たサムノムを偶然見かける。
サムノムが女性であることを知った世子は、愛を告白する。
そして、人を愛する気持ちを知った世子は、マ内官たちに宮殿の外でも生活できるよう取り計らう。
以前王女から借りた恋愛小説の作者であるサムノムに、ハヨンは恋愛相談をする。
恋の相手を知らないサムノムは、駆け引きせずにありのままの自分でぶつかれと助言する。
いよいよ世子の代理執政が始まる。
科挙において自分の家門ばかりを合格させた領議政たちの不正を正すため、臨時の試験を設けようとする世子。
それに腹を立てた官僚たちは、政を行う正堂への出席を、病気を理由にボイコットする。
ある日、町を歩いていた世子の前に、賊に追われたビョンヨンが現れる。
9話
世子は、先日街で買った恋人同士がつける永遠のブレスレットをサムノムに渡す。
サムノムが女性であることに気づいていたと世子から明かされ、驚くサムノム。
これからはサムノムを世界で一番大切な女性として扱うと言う世子の気持ちをうれしく思う反面、自分が女性であることを隠し内官として世子に仕える立場であることから、受け入れることはできないと思ってしまう。
10年前に乱を起こしたホン・ギョンネには娘がおり、探すよう言われたビョンヨンは、旅芸人であるサムノムの養父から、娘の名前はラオンで、今は宮中にいると教えられる。
偶然世子とサムノムがラブラブなところに出くわしたビョンヨンは、世子が「ラオン」と呼んでいたのを耳にする。
ビョンヨンはサムノムがギョンネの娘か確かめるため、家族構成や内官として参内する前の生活について尋ねる。
10話
気持ちが通じ合った世子とサムノムは、さらに愛を深めていく。
世子は、二人きりのときだけ、サムノムの本名である「ラオン」と呼ぶようにすると言う。
白雲会のギベクからも世子からも、ホン・ギョンネの娘の居所を探すよう言われているビョンヨン。
サムノムの身を案じ、さらに世子と恋仲であることを知ってしまったビョンヨンは、どちらにもわからないと嘘の報告をする。
そのころ、街にビラが配られる。
それは、王室を侮辱し、民乱を起こしたホン・ギョンネを持ち出して民を煽るものだった。
ビラの一件を聞いた王は心配性に拍車がかかり、目も当てられないほど疑心暗鬼に陥っていった。
そこで、世子の行く末を案じた王は、有力な外戚が必要だと思い、礼曹判書を呼び出して娘であるハヨンと世子の婚礼を持ちかける。
さらに、不審なものがないか、宮中をくまなく探すよう命じるのであった。
11話
世子は師と仰ぐタソン先生にサムノムを引き合わせようとして、サムノムを呼び出した。
サムノムが待ち合わせ場所へ行くと、王に仕える尚膳が来て、サムノムをずっと探していたと告げる。
自分はサムノムの母に大きな借りがあると言う尚膳は、性別を偽って内官として働いていることも知っており、世子はそれならばと、内官をまとめる内侍府の長である尚膳に、サムノムのことを頼むのであった。
先日の風燈売りの少女が、宮中に野菜を売りに来たところ、逆賊の罪をかけられてしまう。
さらに、王の食事に毒が盛られていたと、少女の父も罪を問われ、捕まってしまう。
それを知った世子は、二人を助けるため、タソン先生の力を借りて、真相を調べる。
そのころ、王の命で実施されていた持ち物調査で、サムノムの持ち物から女性用の服であるチマチョゴリが見つかってしまう。
12話
世子に宮殿の外に呼び出されたサムノムは、母との再会を果たす。
母娘は喜んで抱き合うが、女性である自分が内官として宮中で働くことになった話をするサムノムから、世子に良くしてもらっていると聞いた母の顔が曇る。
母には娘を世子のそばに置いておけない理由があった。
官僚の一人である吏曹判書の不正を暴く裏帳簿を手に入れた世子は、罷免を申し渡す。
罷免されたことに納得できない吏曹判書は、世子への復讐を企む。
世子や白雲会だけでなく、領議政もホン・ギョンネの娘の行方を捜しており、ユンソンは領議政の手下の口から、その娘が宮中にいるらしいと聞く。
祖父へ急いで報告するように言うが・・・。
13話
許可をもらって母に会いに来たサムノムは、母とタソン先生の話を立ち聞きしてしまい、自分の出生の秘密を知ってしまう。
自分は逆賊ホン・ギョンネの娘で、追っ手から逃れるために、男の子として育てられてきたのだった。
戻ってはいけないと言う母に、ある決意を持って世子に会わなければならないとサムノムは帰っていく。
愛してはいけない人を愛してしまったサムノムは、身を引く覚悟であることを隠し、世子にずっと一緒にいたいと最後のお願いをする。
参内したハヨンと会ったサムノムは、ハヨンから先日恋愛相談に乗ってもらったのにうまくいかなかったと報告を受け、これからも友達でいてほしいとお願いされる。
近くにいるために、自分の心を隠すことにしたハヨンは、世子に自分を利用して、婚礼を進めるようにと言う。
14話
ホン・ギョンネの娘ラオンが宮中にいることを知った領議政たちは、ラオンと同い年である18歳前後の女官たちを取り調べる。
宮殿の外へ行こうと、列に並んでいたサムノムの番が来たときに、ユンソンが自分の連れだと言って助け出す。
朝起きた世子は、サムノムの姿がどこにも見当たらないため、チャヒョン堂に急ぐと、内官の服と一緒にブレスレットも置かれており、悲しみに打ちひしがれる。
そのころ、王妃が出産を終えるが、その陰で一人の女官も赤子を産んでいた。
産まれたばかりの赤子を外へ連れ出そうとするところにユンソンが出くわし、その赤子を引き受ける。
ギョンネの娘ラオンがホン内官(サムノム)だと知った領議政は、先日の東宮殿襲撃事件の間者はサムノムだったと言い出し、世子を動揺させる。
15話
タソン先生の家で母と暮らすラオンの元に、尚膳から手紙が来る。
指示された場所へ行ってみるとそこには世子も来ていたが、それは罠で、ほどなくして刑曹判書が兵を従えてやってくる。
ビョンヨンから兵が来ると知らされた世子は、ラオンをビョンヨンに任せて自分だけ残り、これは世子に謀反の汚名を着せるための罠なので、自分をここへ差し向けた者を連れてこいと命じる。
ラオンを逃してしまった領議政たちは、ラオンの指名手配書を町中に貼る。
これ以上ラオンを都に置いておけないとビョンヨンから言われた世子は、最後にもう一度会いたいと頼む。
娘の身を案じた母も、都を離れようと持ちかけるが、ラオンはその前にやることがあると言い、世子に会いに行く。
16話
ラオンの母を訪ねてくる人物がいた。それは、死んだとされていた夫ホン・ギョンネだった。
二人はつかの間の再会を喜ぶが、そこへ兵が来て、ギョンネは捕まってしまう。
正式に世子の妻がハヨンに決まり、いよいよ婚礼という日であったが、ギョンネが生きていて、今捕らえたとの報告を受けた王は、ショックのあまり倒れ、婚礼は延期される。
牢へと護送されるギョンネの姿を見て、生きて会えたことを喜ぶ尚膳だったが、必ず脱獄させるとビョンヨンに告げる。
誰もが知る大罪人の父ギョンネを自分だけ知らないと感じたラオンは、尚膳たちの手を借り、牢につながれた父に会いに行く。
明朝宮殿の外へでようと、チャヒョン堂に潜んでいたラオンを世子が見つけ、再度ギョンネに会う機会をつくってやる。
しかしその帰り、世子とラオンが並んで歩く姿を、サムノムを疎ましく思っていたソン内官に見つかってしまう。
17話
拷問を受ける父ギョンネのところへ、ラオンは兵に連れて来られる。
ラオンと恋仲にあった世子の謀反の罪を問う声に、世子は刀を取ろうとするが、ビョンヨンがその刀を取り世子に突き付ける。
その姿に、ビョンヨンが白雲会の一員だったということ世子は知る。
混乱の中、仲間の助けを借りて、尋問場からギョンネとラオンが出ていくと、ビョンヨンは兵に打たれてしまう。
それから1カ月後、妓楼や賭場に入り浸る世子を、官僚たちは廃位にすべきと王に訴える。
一方、タソン先生の家に匿われていたビョンヨンは、傷は癒えてきたものの、なかなか目を覚まさない。
そんなビョンヨンをラオンは見舞い、意識を失ったままのビョンヨンに懸命に話しかける。
18話
世子のここのところの激務を心配した妻ハヨンは、疲労回復の薬を勧める。
これまで断ってきたが、ハヨンの気持ちを思い一口つけたところ、世子は意識不明の重体に陥る。
往診を頼まれたタソン先生は、医女の格好をしたラオンを伴い、世子の治療に努める。
ほどなくして意識を取り戻した世子は、命が助かったことはしばらく伏せてほしいと頼む。
今回のこの事件は、10年前母である前王妃が亡くなったこととつながっていると感じた世子は、極秘に真相を調べさせる。
医女姿のラオンは、淑儀の娘である何か思い込んでいるヨンウン王女を見かけ、自分の正体を明かすと、自分の後をついてくるように言われる。
言われるままついていったラオンは、そこで一通の手紙をみつける。それは、前王妃が世子であるイ・ヨンに宛てた手紙だった。
王妃殿で、父である領議政に対し、王妃は今までの思いを打ち明ける。
しかしそれを王と世子に聞かれてしまっていたのだった・・・。