第一話~第五話
朝鮮王朝英祖王の息子、サド世子は派閥争いの犠牲となり、陰謀により廃位させられ米びつに閉じ込められる。
息子サンは父に会う為に内官に変装し、時敏堂へ向かう。
そこでソンヨンとテスに出会い、共に危機を乗り越えることになる。
これを機に3人はお互いを友と呼び、友情を誓う。
やっとの思いで父に会い涙を流すサンに、父は「聖君になれ」と教え諭した。
そして、秘密が隠された1枚の絵を英祖に渡すよう伝える。
ソンヨンとテスの、時敏堂への侵入が発覚。
窮地に陥るソンヨンはサンが王世孫だと知る。
その頃、英祖は巡察へ出ていた。
サンは父の絵を英祖に渡す為に母の実家に向かう途中、ソンヨンと共に脱出する。
様々な困難に会いながらテスに再会し、英祖王に父を助けて欲しいと嘆願するが、父はもう亡くなっていた。
東宮殿から武器庫が発見され、またも窮地に立つサン。
サンは英祖に無実を訴えるが、証拠もなしに言い訳をしたことを英祖はひどく叱るのであった。
それから9年の時は流れ、サンはソンヨン、テスと離れ離れになった。
サンは夜中に刺客から命を狙われた。
しかし刺客は自決すると、亡骸は跡形もなく消えていた・・・。
第六話~第十話
サンは襲ってきた刺客の亡骸を見つける。
刺客が残した言葉を理解したサンは、自分が担っている清の使節団との一件に陰謀が潜んでいるのではないかと考える。
一方、ソンヨンとサンは宮中で再開するが、サンは図画書の茶母がソンヨンだと気が付かない。
清への貢物が盗まれるが、ソンヨンの機転で事なきを得る。
サンは茶母がソンヨンだと知り、またテスも無事に暮らしている事が分かり、喜んだ。
サンが昔と変わらず、約束を守る姿に感激し、テスはサンを守る為、武官になることを決意する。
第十一話~第十五話
文科の試験で、英祖王を批判し、サンこそ真の王だと書かれた文書が見つかった。
英祖は激怒し、宮中は大騒ぎになり試験は中止に。
サンを陥れようとする者の陰謀により、サンの父サド世子の元護衛官達が謀反の濡れ衣を着せられた。
王からの命令で取り調べをするが、彼らの無実が分かり、王の元を訪ね彼らの無罪を証明しようと試みる。
敵の拠点を発見したテスは、犯罪を取り締まる捕盗庁へ通報しようとするが、偶然居合わせたサンの叔母ファヨンの養子チョン・フギョムにもみ消されてしまう。
うまくごまかせたと喜ぶフギョムだったが、サンが現れ、すぐに兵を出すよう従事官に命令が出されてしまう。
サンを陥れる陰謀に兵曹判書ハン・ジュノが加担していたことが分かったが、黒幕に叔母のファヨンが関わっていたと知り愕然とする。
ハン・ジュノは「陰謀は自分一人でやった。」と書き残して自決してしまった。
陰謀の黒幕を暴く事が出来ず、落胆するサンであった。
第十六話~第二十話
無事に武官試験に合格したテスは、晴れてサンの護衛官となった。
一方サンは、英祖王と一緒に京畿地方へ巡察に向かった。
英祖王は、巡察先で村の疫病患者たちを見舞った際に感染してしまった。
回復しない英祖王に代わり宮中を取り仕切り、自分の言葉を王命と受け止めろと言い放つサンに、英祖王正室チョンスン妃と叔母ファワンは怒りを覚える。
王と共に地方で足止めを食らっている老論派の重臣は、サンに宮中を牛耳られることを恐れていた。
なかなか回復しない英祖王は、サンを摂政として王の権限をすべて任せる決意し、宣旨を出した。
しかし、大妃によってその宣旨は握りつぶされてしまう。
サンを王としての国事の取り仕切りを学ばせたい英祖王は改めて摂政を命じる。
サンは間違った慣例を正し、新たな朝廷を作ろうと、改革を宣言する。
第二十一話~第二十五話
サンは、貧しい闇商人が自由に商売できるよう、彼らの代表に会い、税を納める事に同意する署名を集めるよう告げた。
またサンと敵対する老論派重臣と専売商人が結託している証拠を集めようとする。
貧しい民を救う為、改革を進めるサンだったが、チョン・フギョムと専売商人の仕業で物価が高騰し、民の生活に支障が出るようになってしまう。
またフギョムが金で民を操り暴動を起こした。暴動は死傷者を出し、王はついにサンの摂政を撤回した。
一方、チョンスン妃はまだ幼いサンの義弟を世継ぎに担ぎ出し、自らが摂政になるようもくろんでいた。
チョンスン妃が密かにサンの暗殺を計画している中、サンはお忍びで街に出ると奇妙な老人から、命を落としかねないので用心しろと忠告される。
大晦日の王室行事の花火に爆薬を仕掛けてサンの命を奪う計画が着々と進んでいた。
第二十六話~第三十話
いよいよ、大晦日の王室行事ナレイが開催された。
テスの手柄によりサンの暗殺は未遂に終ったが、ナレイで発砲したとしてテスは義禁府に連行されてしまう。
チョンスン妃の兄キム・ギジュは、サンの命令でテスが英祖の命を狙ったと濡れ衣を着せようとしていた。
英祖の内密な命令で、サンの側近ホン・グギョンはサン暗殺未遂事件を調べる。
チョンスン妃が黒幕であると報告を受けたサンであったが、高徳で人望が厚いチョンスン妃が事件に関与しているわけがないと信じようとしない。
しかし、チョンスン妃が黒幕であると発覚し、英祖王はショックを受け、深く傷ついた。
第三十一話~第三十五話
チョンスン妃を不憫に思う英祖王の一存で、事件は事故として処理され、チョンスン妃は不問となった。
やり場のない怒りを抱えたサンは、一人父の墓へと向かうのであった。
一方サンの叔母ファウンは、チョンスン妃が今回の一件で、一生御所から出られないのを知り、ついに自分の出番が来たと打倒サンの作戦を練り始める。
一方、サンの母に呼び出されたソンヨンは身の程知らずと叱責され、サンと会うことを禁じられてしまう。
そしてソンヨンは、サンに黙って清国へ絵の勉強のため旅立ってしまい、ショックを隠せないサンだった。
英祖王の体調が悪くなり心配するサンであったが、英祖王は「頼もしい世継ぎがいるので、いつ死んでも構わない」と言う。
第三十六話~第四十話
極寒の中、歩いて清国から帰国したソンヨンは、疲労で倒れてしまう。
それを聞いたサンは国事を放り出し付きっきりで看病する。
英祖王の見舞いに訪れたサンは、御所から出られないはずのチョンスン妃がその場にいて驚く。
しかも、サンは英祖王から面会を断られてしまった。
英祖王は自分が認知症ではないかと疑い始めていた。
徐々に認知症の症状が悪化していき、サンや重臣も戸惑うばかり。
チョンスン妃はこれを絶好の機会だと、サンを失墜させようと目論む。
しかし、亡き息子サド世子の最後の手紙を読んだ英祖王は、サンを呼び自分が認知症であり、次期王位はサンに譲ると告げる。
翌日の政務報告会で、英祖王が譲位を宣布することに合わせて、サンは父サド世子を死に追いやった証拠を必死に探していた。
第四十一話~第四十五話
英祖王が脳梗塞で倒れて意識を失った。
サンは重臣たちに英祖王から王位を譲られたと話すが、チョンスン妃から英祖の譲位を記す宣旨がなく、サンのでっち上げだと主張する。
チョンスン妃は、もう英祖王の意識は戻らないであろうと考え、老論派の重臣たちと兵を宮殿に送り込んだ。
しかし、その場にサンと共に英祖王が現れる。
愕然とするチョンスン妃は捕らえられ、居所に軟禁された。
そして、チョンスン妃は位を剥奪、平民に降格された。
必死に英祖王に弁解しようとしたが、宮殿から追放されてしまった。
英祖王は自分の死期が近い事が分かっていた。
「死に場所は決めてある」と書き残し、自らの生家に向かうのであった。
いよいよサンの即位式が近づいてきた。
しかし老論派の重臣が送り込んだ刺客がサンを狙っていた。
第四十六話~第五十話
無事に即位したサンに刺客が襲ってきた。
即位式が終わり、警備が手薄になったところを狙ってきたのだった。
サンは自らの命を狙う政敵たちを次々に捕らえ、罪人たちの処罰を断行していく。
一方、サンの正室ヒョイ王妃は、ソンヨンこそサンの側室にふさわしいと考え、サンの母に申し入れていた。
サンは科挙を行い、優秀な人材を一気に二千人採用する事を決定する。
しかし、これに老論派の重臣は反発して辞職を提出。
科挙を取りやめないと朝廷から退くとサンを脅すが、サンも一歩も引かない。
そんな中、都に疫病が蔓延し、満足に治療も受けられず苦しむ民を見て、朝廷の現状を嘆いていた。この難局を切り抜ける為に、辞表を出した重臣の力も必要だと、彼らにも召集をかけ、政務報告会を開く。サンの側室選びを進めるサンの母はヒョイ王妃に、サンの側近ホン・グギョンの妹を側室に迎えると告げる。
第五十一話~第五十五話
老論派の重臣との騒動は方が付き、都に広がっていた疫病は治まりつつあると聞いて安心するサン。
一方、サンの側室選びを巡り、サンの母とヒョイ王妃は意見が対立する。
しかし、サンの母の意向通り、ホン・グギョンの妹が側室に選ばれ、ソンヨンはサンへの想いに苦しみ、涙する。
老論派の長は、ホン・グギョンが王の外戚になり、二つの要職を兼任することで国政を牛耳っていると、サンに忠告するのであった。
そんな中、突然チョンスン妃が王宮殿に現れる。
チョンスン妃を呼んだのはホン・グギョンで、将来必ず役に立つからチョンスン妃の軟禁を解いて、元の住まいに戻してほしいとサンに訴える。
サンは奴婢制度の改革を発表し、次第に奴婢自体を無くしていくと宣言する。
このことに反発した老論派の重鎮チャン・テウは、王はすべての重臣と両班を敵に回したと、皆を連れ部屋を出てしまう。
その頃サンの母は、ホン・グギョンの妹ウォンビンの懐妊を祝っていた。
第五十六話~第六十話
ウォンビンの懐妊は想像妊娠だと分かり、兄ホン・グギョンはサンを騙し、死産したことにする。
しかし、死産の調査が始まったため、ホン・グギョンは死産の原因はヒョイ王妃が贈った薬が原因だったと濡れ衣を着せる。
しかし、偽装死産がヒョイ王妃に知られ、ホン・グギョンはウォンビンだけは助けて欲しいと懇願するのであった・・・。
ホン・グギョンはまたサンを狙撃した一味を一刻も早く捕まえようと躍起になっていた。
逆賊の一味は捕らえられたが、一部は逃げおおせ、その中にはソンヨンの弟ソンウクがいた。
ソンウクは逃亡の途中で負傷するが、たまたま遭遇したソンヨンに助けられた。
第六十一話~第六十五話
ソンヨンは、ソンウクをかくまった件で義禁府に投獄された後、弟と共に都を離れた。
そこにサンがやってきて、ソンヨンへの愛を告白し、側室として迎え入れると伝える。
晴れてサンの側室となったソンヨンだが、サンの母からは冷たく扱われていた。
老論派の重臣チェ・ソクチュは王位の継承者に亡きウォンビンの養子ワン・プングンを薦める。
サンはこの件にチョンスン妃が関わってないかホン・グギョンに問い、もし関わっているならすぐに止めよと命じる。
この状況を切り抜けたいホン・グギョンは、ヒョイ王妃の弱みを探っていた。
第六十六話~第七十話
ホン・グギョンは王を欺き、チョンスン妃と内通していたことがヒョイ王妃に知られて、ヒョイ王妃を宴の席で毒殺しようと企んでいた。
しかし、その宴にヒョイ王妃の代わりにサンが出席し、サンの料理に毒が盛られたことが発覚し、ホン・グギョンは捕らえられる。
サンは信頼していた側近に裏切られたことに涙するが、死罪ではなく流刑に処すのであった。
時は過ぎ、政務に打ち込むサンであったが、お忍びで訪れた町で風変わりな儒生チョン・ヤギョンに会う。
その後チャン・ヤギョンは科挙に首席合格し、サンの側近となる。
第七十一話~第七十五話
ソンヨンは懐妊し、無事に男の子を出産した。
息子ヒャンは両親に可愛がれ、すくすくと成長していった。
一方、サンは亡き父の墓を水原に移し、水原に商業と農業の基盤を備えた新しい理想の都を建設しようとしていた。
しかし、世子となったヒャンがはしかにかかり、世を去ってしまう。
また第二子を懐妊したソンヨンも体調に異変を来していた。
診断の結果、ソンヨンは重度の臓結病であった。
サンは国中の名医を呼び寄せるが、皆さじを投げる。
ソンヨンはサンの腕の中で息を引き取るのであった。
サンは水原に朝廷の一部を移し、華城を建設すると発表する。
水原に遷都することに危機感を持つ老論派の重臣は、チョンスン妃と策略を練っていた。
第七十六話~第七十七話(最終話)
華城が完成し、王の親衛部隊、壮勇衛の夜間軍事演習が行われた。
演習中、刺客がサンを襲ってきた。
テスたちは必死に応戦し、重臣たちは捕らえられる。
重臣たちは老論派の存続の為、チョンスン妃は無関係だと言い張る。
サンはチョンスン妃を断罪しないが、チョンスン妃の罪は永遠に消えないと哀れんだ。
反逆者を一掃した宮廷では、サンの新たな側室に世子コンが生まれた。
コンに幼いころの自分を重ね、うれしく思うサンだった。
新たな難局に、休みも取らず政務をこなすサンは倒れてしまう。
ついに息を引き取ったサン。
サン、ソンヨンとの思い出を振り返り、悲しみに暮れるテスであった。